
ネオネイタルケア2006年秋季増刊
低出生体重児診療マニュアル
1,500〜2,000gで生まれた少し小さめの赤ちゃんのキュアとケア
■CONTENTS
第1章 低出生体重児を理解するためのQ&A
Q1 新生児の分類(在胎週数別,体重別)について教えてください.
Q2 妊娠週数と胎児の体重の増え方,それに影響する因子について教えてください.
Q3 最近,本当に低出生体重児が増えているのでしょうか? それにはどのような背景があるのでしょうか?
Q4 「早産=低出生体重児」でしょうか? 早産の主な原因について教えてください.
Q5 3,000g前後で生まれる普通の赤ちゃんと低出生体重児は,具体的にどんなところが違うのでしょうか?
Q6 「体重が少ないほど未熟性が強い(成熟度の目安は体重)」という理解でよいでしょうか?
Q7 定義上は「2,500g未満が低出生体重児」ですが,実際に呼吸状態などからみると1,800〜2,000gあたりに未熟性のボーダーラインがあるように思いますが?
Q8 IUGR,Light for Dates,Small for Datesの言葉の定義とその意味,解釈について教えてください.
Q9 低出生体重児と母体疾患との関連,とくに頻度が高く注意すべき病態について教えてください.
Q10 低出生体重児と児の先天性疾患との関連,とくに頻度が高く注意すべき疾患について教えてください.
第2章 分娩室でのcureとcare
ポイント1 母体情報の確認
2 蘇生の判断とすすめ方
3 サーファクタント投与(適否の判断と投与のタイミング)
4 体温保持
5 全身状態,外表奇形の有無のアセスメント
6 身体計測の手順と基準値
7 NICUへの搬送の判断基準
8 分娩室で行うべき検査
9 帝王切開時の注意点
10 カンガルーケアなど母子の早期接触への配慮
第3章 出生後24時間のcureとcare
ポイント1 ルチーンチェック(排尿・排便・血糖値のチェック・ビタミンK初回投与)
2 診察のノウハウ1(成熟度の評価)
3 診察のノウハウ2(身体各部位の診察)
4 診察のノウハウ3(神経学的検査:姿勢,筋トーヌス,自発運動,反射)
5 体温保持
6 呼吸状態の観察
7 モニター装着の適否の判断と使用の際の注意
8 先天性心疾患の診断ポイント
9 母子同室か新生児室管理かの判断
10 帝王切開児の管理
第4章 よくみられる症状と対応のポイント
1 発 熱
2 低体温
3 発 疹
4 体重増加不良
5 低血糖
6 嘔 吐
7 腹部膨満
8 多血症
9 無呼吸発作
10 チアノーゼ
11 心雑音
12 黄 疸
第5章 検 査
ポイント1 採血の方法とポイント
2 血液一般検査のポイントと基準値
3 ビリルビン濃度測定(経皮・血清)の方法と基準値
4 先天代謝異常マス・スクリーニング
5 聴覚スクリーニング
第6章 呼吸管理
ポイント1 新生児一過性多呼吸(TTN)とその対応
2 呼吸窮迫症候群(RDS)とその対応
3 無呼吸発作とその対応
4 気胸とその対応
5 先天性心疾患(救急処置を必要としないもの,チアノーゼ)とその対応
6 酸素の投与方法とその選択
7 酸素投与の手順1(加湿)
8 酸素投与の手順2(濃度)
9 酸素投与の手順3(モニター)
10 酸素の中止の判断
第7章 水分管理・栄養管理
ポイント1 新生児の水・電解質管理の特殊性
2 低出生体重児への輸液の適応とその判断
3 輸液計画と輸液量
4 輸液の開始と輸液中の観察・注意事項
5 輸液中止の判断
6 授乳開始の基準と授乳計画
7 経口哺乳(直接授乳,ボトル授乳)のすすめ方
8 経管栄養の種類と適応
9 経口・経鼻チューブの挿入と注入方法
10 人工乳の使用と注意点
第8章 退院指導とファミリーケア
ポイント1 保育器からコットへの移床の判断,目安
2 退院できる条件・基準・目安
3 親子早期接触の推進・親子分離への配慮
4 育児参加のすすめ方と保育指導
第9章 双 胎
ポイント1 出生前情報
2 分娩室での対応
3 双胎の合併症
4 Discordant twin
5 TTTSと出生後の管理
6 両親への配慮
7 管理上の注意点
8 授乳指導
9 育児全般についての指導・支援・アドバイス
10 退院時期の決定
第10章 母乳育児支援
ポイント1 低出生体重児の母乳の利点
2 低出生体重児の授乳の特徴
3 搾乳の方法とそのすすめ方
4 母乳の冷凍方法と加温方法
5 体重増加・減少と授乳量(母乳不足の判断)
6 強化母乳の使い方
7 ビン哺乳・カップフィーディング
8 黄疸と母乳
9 母乳育児へのモチベーションを支援するために
10 退院後の母乳育児継続支援
第11章 お母さんの不安に答えるQ&A
Q1 どうして小さく生まれたのでしょうか? 私の妊娠中の過ごし方や食事が悪かったのでしょうか?
Q2 身長や体重は追いつくのでしょうか? ずっと小柄なままでしょうか?
Q3 低出生体重児用のミルクは,病院だけで使用するものなのですか?市販はされていないのでしょうか? 栄養価が高いのなら,ぜひ飲ませたいのです.
Q4 保育器の中で酸素を投与されていましたが,未熟児網膜症は大丈夫でしょうか?
Q5 フォローアップ健診の受診を勧められました.小さく生まれたことで,今後,成長過程で何か問題になることはあるのでしょうか?
Q6 産休が明けたらすぐ職場復帰するつもりでしたが,小さく生まれたので保育園に預けても大丈夫か不安です
Q7 小さく生まれた子は感染症にかかりやすいと聞きました.予防接種は普通よりも早めに受けさせたほうがよいのでしょうか?
Q8 退院後は公的な支援として保健師さんの訪問を受けられるそうですが,電話での相談なども随時できるのでしょうか? 他に相談先はありますか?
Q9 退院した後,だんだん出べそが気になってきました.指で押してみるとへこむのですが,また飛び出してきます.大丈夫でしょうか?
Q10 首のすわりや寝返りの時期が育児書に書かれている「できるようになる時期の目安」に比べて少しずつ遅いのが心配です.
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